工業化学科



私たちの生活は化学物質なしにはなりたちません。また環境も生命自身も物質です。

当科は、物質とエネルギーのいろいろな現象について広い視野をもった人材を養成します。

特色

化学産業はこれからナノテクノロジー(超微細技術)と燃料電池開発が進展しています。

これらをみすえながら化学分析から薬品製造そしてバイオテクノロジーなどの基礎知識が得られるように指導しています。

合格を目指す資格
毒物劇物取扱責任者(卒業で取得)、危険物取扱者(甲種、乙種全類など)、計算技術検定、パソコン利用技術検定等

工業化学科日誌

令和6年度工業化学科課題研究発表会 <工業化学科>

2024年12月23日 16時09分

 令和6年度の工業化学科課題研究発表会が1213日(金)に行われました。課題研究は、3年生が自分たちで設定したテーマや課題に沿って一年間研究を続け、その成果を発表するもので、3年間の実習などで学んだ知識や技術を発揮する集大成の場です。以下の6つのグループに分かれ研究が行われました。

1班(村上班)「日焼け止め作り」

 環境問題の一つであるオゾン層破壊について興味を持ち紫外線から肌を守る日焼け止めクリームを製作した。さらに、バナナを用いて効果を確かめ性能の比較、評価をした。日焼け止めの効果は表れ、紫外線散乱剤が最も高い効果が見られた。

課題研究発表会1班① 

課題研究発表会1班②

2班(薗部班)「貝殻でチョーク製作」

 貝殻が大量廃棄されている現状を知り、その問題を改善できるような環境に優しいチョークの製作を試みた。ハマグリ、サザエ、牡蠣の貝殻を使い、試行錯誤を繰り返しながらどれが最も使いやすいチョークになるかの比較検討を行った。納得のいく結果には至らなかったが、班員全員で協力して取り組めたので良い思い出になった。

課題研究発表会2班①

 課題研究発表会2班②

3班(岡部班)「卵殻を用いたハンドクリームの試作」

 身近にある、ハンドクリームに使われる保湿剤などには、乳酸カルシウムを用いられている製品がある。普段廃棄されている卵殻を用いて乳酸カルシウムを合成しハンドクリームを試作したいと思った。失敗することもありある程度の成果をあげることができた。

 課題研究発表会3班①

課題研究発表会3班② 

4班(只野班)「匂い付き消毒液を作ろう! ~バイオエタノールの生成~」

 目標だった匂い付き消毒液までは到達できなかったが、木くず(廃材)からセルロースを取りだし、それを原料としたバイオエタノールの生成は実現できた。環境問題解決の一助となるような研究を行うことが出来てよかった。

 課題研究発表会4班①

課題研究発表会4班②

5班(松本班)「水質浄化/野菜クレヨン作り」

 水は生活にとって大切です。生活排水等の流込による水質悪化が問題となっています。自作ろ過器でろ過した水を簡易水質測定器を利用して水質浄化の有効性について検証しました。

 家庭からでる廃棄野菜を利用して、乾燥機等で乾燥させ、色素を抽出し石けんから取りだしたロウに着色し、手作りのオリジナルクレヨンを完成できました。

課題研究発表会5班①

課題研究発表会5班② 

6班(冨田班)「食物から香水づくり」

 身近な食物から溶媒法、圧搾法、水蒸気蒸留の方法をためし、効率的な油の抽出方法を探しました。また、抽出した油と、エタノールを混ぜ、香水作りを行うことができました。

 課題研究発表会6班①

課題研究発表会6班②

 1・2年生の聴講の様子もたいへん立派で、挙手をして質問をする姿も見られました。次年度にはさらに活発な課題研究発表会となりそうです。

 なお、令和7121日(火)に開催される校内生徒課題研究発表会では、テーマ匂い付き消毒液を作ろう! ~バイオエタノールの生成~」(4班  只野班)が工業化学科の代表として発表を行うことになりました。

3年生の皆さん、3年間の集大成としての課題研究、そして研究発表、大変お疲れ様でした。